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絵画の落款・サイン・鑑定書とは?真贋を左右する基礎知識とレゾネの調べ方

基礎知識

絵画の落款・サイン・鑑定書とは?真贋を左右する基礎知識とレゾネの調べ方

絵画の査定で必ず確認されるのが「落款・サイン・鑑定書」です。絵画の価値は作家名と真贋でほぼ決まるため、それを裏付けるこれらの要素は、いわば絵画の身分証明書と言えます。この記事では、落款とサインの見方、鑑定書と鑑定登録制度の仕組み、カタログ・レゾネの役割、そして鑑定書がない場合の対処法を、売却を検討している方向けに解説します。

落款とサインの基礎知識

日本画の落款(らっかん)

落款とは、作家が作品の完成時に入れる署名と印章のことです。日本画では画面の隅に雅号(作家名)を筆で記し、朱色の印を押すのが一般的です。落款の書体や印影は作家ごとに特徴があり、査定員はこれを手がかりに作家を特定します。同じ作家でも制作年代によって落款が変わることがあり、その変遷も真贋判断の材料になります。読めない落款でも無理に調べる必要はなく、そのまま査定に出して問題ありません。

洋画・版画のサイン

洋画では画面の右下や左下に筆やペンでサインを入れるのが通例です。版画の場合は、刷り上がった紙の余白に鉛筆でサインを入れ、あわせて「35/100」のようなエディション番号(限定部数のうち何番目か)を記します。鉛筆サインとエディション番号が揃った版画は、作家自身が刷りを確認した正規の作品である裏付けとなり、査定でも重要視されます。番号のない複製画やポスターとは評価が大きく異なります。

共シール(ともシール)とは

日本画や洋画の額裏・箱に貼られた、作家自身の署名入りラベルを共シールと呼びます。作品タイトルと作家名が作家の自筆で記されており、真贋の有力な裏付けになります。当店の買取実績でも、共シール・鑑定書ありの東山魁夷の日本画が450万円の評価になった例があり、共シールの有無は査定額に直結します。額の裏側は普段見ないものですので、売却前に一度確認してみてください。

鑑定書と鑑定登録制度

鑑定書とは何か

鑑定書は、その作品が真作であることを第三者機関が証明する書類です。有名作家には、遺族や研究者らで構成される鑑定委員会や美術倶楽部系の鑑定機関が存在し、所定の審査を経て鑑定書(鑑定証書)を発行しています。市場で高額に取引される作家ほど贋作も多く出回るため、鑑定書付きの作品は買取店も安心して高い金額を提示できます。

鑑定登録制度の仕組み

作家によっては、作品を一点ずつ審査して台帳に登録する「鑑定登録制度」が設けられています。登録済みの作品には登録番号が付与され、流通の際にその番号で真作であることを確認できます。人気作家の作品を売却する場合、鑑定登録の有無で査定額が数十万円単位で変わることもあります。未登録の場合でも、買取店によっては鑑定機関への取り次ぎを案内してくれることがあります。

カタログ・レゾネとは

レゾネ(カタログ・レゾネ)とは、ある作家の全作品を網羅的に収録した総目録のことです。制作年・サイズ・技法・来歴が作品ごとに記録されており、シャガールやピカソなど西洋の巨匠の版画は「レゾネの何番か」で作品を特定するのが国際的な慣行です。お手元の版画がレゾネに掲載されている作品と一致すれば、真贋と価値の強力な裏付けになります。画集や展覧会図録に収録歴があることも、来歴の裏付けとして評価の材料になります。

「鑑定」と「査定」はどう違う?

混同されやすい言葉ですが、鑑定は「その作品が真作かどうか」を専門機関が判断することで、査定は「いくらで買い取れるか」を買取店が見積もることです。買取店の無料査定は真贋の見立てを含みますが、公的な真贋証明を発行するものではありません。逆に、鑑定書があっても金額を保証するものではなく、実際の買取額は状態と市場動向で決まります。両者の役割を分けて理解しておくと、売却の段取りがスムーズになります。

鑑定書がない場合はどうなる?

鑑定書がなくても、あきらめる必要はありません。絵画専門の査定員であれば、落款・サイン・画風・技法・共シール・来歴(入手経緯)から総合的に判断できます。実際、鑑定書なしの作品が相応の金額で取引される例は多くあります。また、明らかに真作の可能性が高い希少品であれば、鑑定機関での鑑定を経て売却したほうが結果的に高くなる場合もあり、その判断も含めて専門店に相談するのが近道です。ジャンル別の金額感は絵画の買取相場の記事を参考にしてください(金額は公開相場ベースの参考値で、状態・真贋・市場動向により変動します)。

売却前に確認したいチェックポイント

  • 画面の隅に落款・サインがあるか(読めなくてもそのままで大丈夫です)
  • 版画は余白に鉛筆サインとエディション番号があるか
  • 額の裏や箱に共シール・ラベル・題名の書き込みがないか
  • 鑑定書・登録証・購入時の領収書や画廊のシールが残っていないか
  • 付属品はすべて作品とセットにして保管しているか

これらは査定の精度とスピードを大きく左右します。なお、確認の際に額から作品を外す必要はありません。無理に分解すると作品を傷めるおそれがあるため、額装のまま査定にお出しください。

落款・鑑定書に関するよくある質問

Q. サインが読めず、誰の絵か分かりません。

問題ありません。査定員は落款の印影・書体・画風から作家を特定する訓練を積んでいます。スマートフォンで全体とサイン部分の写真を撮ってお送りいただければ、事前におおよその見立てをお伝えできる場合もあります。

Q. 鑑定書を自分で取ってから売るべきですか?

作品によります。鑑定には費用と時間がかかるため、まず無料査定で「鑑定を取る価値があるか」を確認するのが合理的です。高額が見込まれる作品であれば、鑑定取得を含めた売却の段取りをご案内します。

Q. 贋作かもしれない絵はどうすればいいですか?

自己判断は禁物です。贋作と思い込んでいた絵が真作だった例も、その逆もあります。真贋の見極めこそ専門家の仕事ですので、そのままの状態でお見せください。査定は無料です。

まとめ

落款・サイン・共シール・鑑定書・レゾネは、いずれも絵画の作家と真贋を裏付ける重要な手がかりです。売却の際は付属品をすべて揃え、額装のまま査定に出しましょう。鑑定書がなくても専門の査定員なら価値を見極められます。査定・キャンセルは無料ですので、高く売る準備とあわせて絵画を高く売る7つのコツもご覧のうえ、まずはお電話でお気軽にご相談ください。買取の手順は買取の流れで確認できます。

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